ご指摘を頂いたので補足いたします。

情報収集していたらアップが遅くなってしまいました。

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まず、だし汁はかつお節、煮干し、昆布、干し椎茸に代表される「旨味」成分を溶出させた液体です。

旨味成分にはグルタミン酸を代表とする遊離アミノ酸や核酸関連物質があります。

一般的にだし汁に多く含まれると言われているこのグルタミン酸と、小腸の主たる栄養となるグルタミンは別物です。

ではだし汁にグルタミンは含まれているのでしょうか。

たんぱく質源であるかつお節、煮干し、サバ、イワシなどが配合されたパックタイプだしが市販されていますが、どの製品でもグルタミンも溶出されそうな気がしますがこの際なので調べてみました。

詳細、数値は興味がありましたら原文をお読み下さい。

 

1) 光崎龍子他, だし汁の遊離アミノ酸量と成分組成構造, 麻布大学雑誌第1・2巻, 41-47, 2000

鰹節3種、だしパック8種、顆粒タイプ5種を試料として溶出された遊離アミノ酸の含有量を検討しています。

本文中で顆粒タイプではグルタミンがもっとも多いとなっていますが、結果表のアミノ酸組成一覧を見るに、グルタミン酸(Glu)と間違えていると思われます。

要はだし汁にありふれて含まれているのはグルタミンではなく「グルタミン酸」ということです。

ではグルタミンが含まれていないのかというとそうではなく、鰹節は3種とも検出されていませんが、パックタイプでは半分の4/8種の製品で検出されています。

ただし、グルタミン酸の半分~1/10程度の量とかなりばらつきがあり、遊離アミノ酸総量もパックタイプ・複合タイプが鰹節のみよりも多い傾向にあります。

以上からパックタイプだしのように複数品種が配合されている方が多種・多量(かつおのみのだし汁よりも多いという意味です)の遊離アミノ酸を含有し、旨味も深みを増すのではないかと考えられます。

 

2) 神田知子他, 煮干しだしと煮干し風味の風味調味料だしに含まれる遊離アミノ酸とその類縁体および核酸関連物質の組成の違い, 日本家政学会誌 Vol. 59 No.12 1005~1009, 2008

続いてもう一編、煮干しだしに関する検討です。

煮干し浸出0-30-180分、煮干し顆粒だし中の遊離アミノ酸および核酸関連物質の量と種類の検討をしています。

結果(遊離アミノ酸のみ引用します)として、顆粒だしからはグルタミン酸以外の遊離アミノ酸と類縁体はほとんど検出されていません。

煮干し浸出液で多い成分はタウリン、ヒスチジンが群を抜いて多く、グルタミンはグルタミン酸よりは少ないですが溶出してはいるようです。

天然素材だしは旨味による嗜好性だけでなく健康の維持など身体機能調節にも影響を与える可能性(疲労改善効果、血圧降下作用、抗酸化作用:他文献より)があると紹介されています。

 

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だし汁の摂取は身体調節機能への好影響を示唆するだけでなく、味覚の基本的四要素(甘酸塩苦)とは異なる「旨味」という面で嗜好を刺激します。

その刺激を飽きないようにするには、合成顆粒だしではなく、天然素材で複数の素材を用いて楽しみ、料理によって使い分けることが良さそうですね。

パックだし+昆布や干し椎茸、鶏ガラなどの異種混合だしなども試してみようかな。

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