昨日と同様に吉富信長さんの記事からの引用です。

牡蠣の栄養価なぜこんなに高い

牡蠣は「海のミルク」という通称を持つほど、その栄養価が高いことで知られています。食品の中で亜鉛を最も含んでいるものがこの牡蠣です。その含有量は圧倒的です。2位のレバーの2倍以上の亜鉛量を含んでいます。

なぜ牡蠣にたくさんの亜鉛が含まれているのかというと、それは牡蠣が「海の浄化機能」としての役割を担っていることに関係しています。これは牡蠣だけでなく貝類全般にも言えます。

浄化機能と言うと、毒性物質をたくさん吸収している生き物のように思ってしまいそうですが、決してそうではなく、海の栄養素(有機物も無機物も)を多く吸収・消費する性質が牡蠣にはあるのです。

カキは1日あたり300~400リットルもの海水を吸い込み、余計な栄養素を吸収することで、水中のプランクトンの異常発生を防ぎます。プランクトンが異常発生してしまうと、ヘドロが増えたり、水中の酸素が減少し、海の多様性がたちまちなくなります。牡蠣や貝類は、もちろんこれを意識して行っているのではなく、もともとそういう性質があり、自然選択の進化の過程で選ばれ、結果的にこうした役割を担うことになったのでしょう。

さて、この浄化機能を活性化するミネラルが亜鉛なのです。亜鉛は人体の300種以上の酵素に関与しており、メタロチオネインというデトックスたんぱく質を誘導させるミネラルとして知られているとおり、代謝の多い牡蠣の体にこそ亜鉛は必須であり多く含まれる必要があるのです。

亜鉛の他に特筆すべきは牡蠣は最強のタウリン食品であることです。タウリンは私たちの皮膚バリアを形成する重要なアミノ酸の一種です。皮膚が弱い人や腸のバリア機能(特にタイトジャンクション部)が低下している人に、タウリンは必須と言っていいでしょう。栄養ドリンクなど市販品で配合されているタウリンはほとんど合成されたタウリンですので、できるだけこうした天然のタウリンを摂取したいものです。

もともと、山から川が海に注ぎ塩水と淡水の混じる場所である「汽水領域」で牡蠣などの貝類が多く生存していますが、ここでは塩濃度の変化が激しいため、鱗のない貝類は浸透圧の変動に応じてタウリンを合成しています。よって、牡蠣のように移動できない貝類はこの過酷な環境に適応するためにタウリンの浸透圧作用を利用しているがため、タウリン含有量が高いといえます。

他にも、マグネシウム、ビタミンB12も素晴らしい量を誇ります。地方によっては縄文時代の貝塚にも牡蠣の貝殻は多く見つかっています。冬牡蠣のシーズンがそろそろ終わりを迎えそうですが、ぜひ旬のうちにこの素晴らしい食材を積極的に食べてほしいものです。

※補足
牡蠣に栄養価を期待する場合は、加熱用を選ぶことをお勧めします。牡蠣の生食用と加熱用は鮮度の差ではなく、これは育てられた海域の違いであり、加熱用の方は沿岸よりのものであるため、山や河川からの栄養分やプランクトンを多く消費しており、味も濃く、栄養価も期待できます。ただし、デメリットとして栄養分の他にもウイルス性毒も含んでいるため、きちんと加熱しなければなりません。生食用の方は沖合いのもののため、栄養分が劣る可能性があります。

 

  • 牡蠣は海の浄化機能を担い、1日あたり300~400リットルもの海水を吸い込み、余計な栄養素を吸収することで、水中のプランクトンの異常発生を防いでいる。
  • 牡蠣に亜鉛が多いのは、浄化機能の活性化、代謝酵素として必須であるため必然的に多く含まれている。
  • 牡蠣はタイトジャンクション部などのバリア機能を形成する最強の天然タウリン食品である。
  • マグネシウム、VB12も豊富。
  • 栄養価は生食用よりも加熱用がよい。加熱用は沿岸物で山・河川からの栄養分などを多く消費しているため味も濃く栄養価も期待できる。
  • 加熱用牡蠣は栄養分だけでなくウイルス性毒も吸収しているためきちんと加熱すること。

 

あれこれ食材を買うよりも冬は牡蠣!

鍋は野菜たくさんのヘルシー鍋よりも、肉や魚類、そして牡蠣で魚肉系ミネラル鍋。

栄養価的にはこの方がメリットが大きそう。

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